【フィリピン留学】WEG申請の進め方徹底解説

Image by tirachard on Freepik

「子どもをフィリピンに留学させたい」「祖父母と一緒に旅行させたい」──そんなときに必要になるのがWEG申請です。フィリピンでは15歳未満の未成年が親や法定保護者なしで入国する場合、原則としてそのままでは入国できません。そこで必要なのが、同行者に責任を持たせるための特別な手続き、つまりWEG申請です。
この記事では、必要書類や記入例、認証の取り方、注意点まで徹底解説します。

WEG申請とは?

WEG(Waiver of Exclusion Ground)申請とは、15歳未満の未成年が親なしで入国できるようになるための手続きです。子供だけでの渡航はもちろん、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に旅行、留学エージェントの引率でイングリッシュキャンプに参加、などの場合であっても必要となります。

対象者:親または法定保護者の同伴なしにフィリピンへ入国する15歳未満の未成年者

注意点

・フィリピン到着時の年齢で判断されます。到着日に15歳になっていれば申請不要です。

・親と一緒に渡航する場合は申請不要です。

申請の流れ

WEG申請は、日本国内だけで完結するものではありません。日本で準備を進め、現地の空港で最終手続きを行います。流れを簡単にまとめると、日本で必要書類を準備&書類に認証を受ける→書類を持ってフィリピンへ→空港で書類を提出し、手数料を払って完了、となります。

1.必要書類の準備(国内)
5.手続き完了(現地)

1.必要書類の準備

WEG申請では、複数の書類を事前にそろえる必要があります。数は多めですが、1つひとつ確認すれば難しくありません。書類は全てA4サイズで用意をします。

一般的な必要書類

1 WEG申請書(Application for Waiver of Exclusion Ground)

2 扶養・保証に関する同意宣誓供述書(Affidavit of Support and Guarantee with Travel Consent for WEG)

3 戸籍謄本

4 英訳戸籍謄本

5 子供のパスポート写真

6 親のパスポート写真

7 子供の証明写真

8 航空券

9 滞在先情報

(10 学校の予約証明書)

(11 同伴者のパスポート写真)

(12 レターパックプラス)

WEG申請書2部ダウンロードの上記入する
扶養・保証に関する同意宣誓供述書2部ダウンロードの上記入する
戸籍謄本1部戸籍全部事項証明書
英訳戸籍謄本2部ダウンロードの上記入する
子供のパスポートのコピー2部有効期限は滞在日数に6か月を加えた期間以上
親のパスポートのコピー2部パスポートがない場合は、運転免許証またはマイナンバーカードでもOK
子供の証明写真2枚4.5cm X 3.5cm
航空券2部飛行機の予約証明書など
滞在先情報2部ホテルなどが発行する予約証明書など
10学校の予約証明書2部現地の語学学校が発行
11同伴者のパスポート写真2枚同伴者がいる場合
12レターパックプラス1枚大使館で郵送での受け取りを希望する場合
注意点

・最新情報は必ずフィリピン大使館のHPで確認してください。
・ここで紹介している書類は一般的な必要書類です。申請先や申請方法、担当官の判断によっては追加資料を求められることがあります。最終的な必要所類は、自分が申請する場所で必ず確認してください。

書類の書き方

WEG申請で使用する書類は、基本的に英語で記入しますが、難しい文章を書く必要はありません。名前・住所・渡航日程など、定型的な情報がほとんどです。記入例に沿って正確に書けば問題ありません。

WEG申請書

扶養・保証に関する同意宣誓供述書

英訳戸籍謄本

注意点

書類に誤字・脱字がないか、証明書類の有効期限に問題はないか、書類の記載内容が渡航者本人の内容と一致しているかなど、申請前に必ず確認しましょう!

2.書類の認証を受ける

書類の認証を受ける方法は、大きく分けて3つあります。

申請方法・申請場所

1 フィリピン大使館/総領事館

2 公証役場

3 行政書士

1 フィリピン大使館/総領事館(東京・大阪・名古屋)約7,500円

メリット・フィリピン当局が最も確実に受け入れる認証
デメリット・限られた都市にしかない
・受け取りまで3~5営業日ほどかかる、
・受け取るために2回行く必要がある or 郵送受け取り

2 公証役場 約12,000円

メリット・全国の主要都市にありアクセスしやすい
・即日発行可能
デメリット・公証役場によっては慣れていないこともある

3 行政書士 約39,000円

メリット・書類作成、翻訳、代理申請など丸ごと代行してもらえる
・手間が減り、ミスを防げる
デメリット・費用が高くつく

「どこに住んでいるか」「費用・手間をどこまでかけられるか」で選ぶのが基本です。時間に余裕がある場合、大使館/総領事館に直接行くのが確実でおすすめです。

注意点

万が一書類に不備があった場合の再申請のリスクや、留学需要の高まる夏場は手続きに時間がかかることを踏まえ、なるべく早く認証を受けることをおすすめします。

3.必要書類を空港に持参

出発当日チェックインカウンターで、WEG申請の書類の確認をされます。「認証された書類一式」「コピー1セット」を持参してください。なお、コピーは白黒、カラーどちらでもかまいません。

4.書類の提出・手数料の支払い

空港に到着後、入国手続きの際に申請を行います。必要書類を提出し、手数料3,620ペソ(2025年8月現在)を支払うことで、フィリピン入国管理局職員によって承認されます。

当社の留学プロジェクトでは、実際にセブ空港で7名分のWEG申請を同時に行いました。その際は、すべての書類を細かく確認され、約1時間ほどかかりました。 特に書類の不足や記入漏れがあると、さらに時間を要するケースがあります。

複数人の申請が必要な場合は、現地担当職員が一括で確認しやすいように、一人ひとり個別でクリアファイルに必要書類をまとめるとスムーズです。

夏休みや春休みなど留学シーズンは非常に混み合うため、余裕をもったスケジュールで臨みましょう。

注意点

・手数料が急遽変更となる場合もあります。最新価格を必ず確認してください。

・おつりは出ないため、3,620ペソちょうどを用意しましょう。

5.手続き完了

すべての書類がそろっていれば、空港での手続きは十数分/人程度で完了することが多いです。ただし、夏休みや年末年始など渡航者が多い時期は、窓口が混雑して時間がかかることがあります。

WEG申請は必要書類が多く、準備や認証に時間がかかりますが余裕を持って計画的に準備をすれば問題ありません。不明点や質問などございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。